阪急電車

用事があって10時半位に出掛けたんですが、忘れものに気がついて部屋に戻って来ると、うう、ニンニク臭い。よかった、今日は一日外出で。もしこんな部屋に終日いたら、自分がニンニクになってしまうところでした。
午前中に用事が済んで、その後昼飯やら買い物やらですっかり夕方。そこで本日公開の「阪急電車」を鑑賞することにしました。すると映画館の入り口には子どもたちがえらいたむろしてる様子。原作を読んだことあるけど、この作品てそんなに子ども受けするようなモンやったやろか、て不思議に思ってると、彼らはみんなコナン君に流れていきました。納得。それにしてもコナン君も長いなあ。たいしたモンじゃ。
映画の方ですが、肩肘を張らずに観ることのできるといいますか、かというて絵づらがダラダラと流れていって寝てしまうようなことはなくて、「15分の奇跡」とあるように要所要所でクスッとさせる演出がされてて、観終わった後にはほんわかした気分にさせてもらえた作品でした。ギスギスとした今の時世の中で、2時間余りの清涼感を味わえたと思います。ただいわゆるクライマックスと呼べそうなところがあんまりなくて、強いて挙げれば開演20〜30分ぐらいのところで割と大きな波がやってきて、あとはさざ波みたいなのがいくつもていう感じでしょうか。なのでひょっとすると原作を読まずに映画を観た人は「え、もう終わり?」てなるかもしれませんねえ。あと場所や時系列がコロコロ変わるので、子どもには難しそうです。また原作と比べて若干手を加えた部分はありますが、全体のイメージはほとんどといっていいほど損なわれていませんでした。
しかしまあ素人意見で恐縮ですが、役者さんてたいしたモンですねえ。とりわけキャリアを積んでいる人。宮本信子さんが孫を連れたおばあちゃん役やったんですが、これがまあ可愛らしくて、それでいて締めるところはちゃんと締めていて、とても存在感がありました。あとほとんどチョイ役で大杉漣さんが出てきたときは、思わず「すごい」て声が出てしまいました。大杉さんが有川さんのファンなのか、あるいはその逆なのか出演の経緯はよう分かりませんが、ホンマ何でも出はるなあ、と感心しました。